コラムColumn
むし歯の治療が終わらない?なぜ長くかかるの?
皆さんこんにちは。
実籾・東習志野の「おなぎ歯科医院」です。
「むし歯の治療がちっとも終わらないけれど、何回も通わないといけないの?」
「もう痛みはないのだから、さっさと終わりたい」と思ったことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。
じつは、長い治療には患者さまにとってメリットになる理由があるのです。
今回は、どうしてむし歯の治療が長くかかるのか、その理由をご紹介します。
何度も通院しているのに、なかなか終わらないと不安になったことはありませんか?
しかし、これには大切な理由があって、これから一生使う歯を守るためにも治療が長くなっているのです。
今あるむし歯の治療を一気に行ったら効率的なのではと考えるかもしれませんが、保険診療では、1本ずつ治療を進めます。
保険診療の範囲を越えないためには、時間をかけた治療が欠かせないのです。
また、1回目の治療では、まずは応急処置で痛みをなくすように処置しますので痛みが消えたと思えるかもしれないのですが、決してむし歯が治ったわけではありません。
特に、歯の根っこまでむし歯の菌が感染していると、細くて狭い歯の根の中から細菌を取り除くのには時間がかかります。
患者さまの歯や歯の周囲への負担を考えて、1回の治療を短く丁寧に行うため長くなるのです。
- むし歯の再発防止
- 食事など生活に支障を出さないため
- お口を開けている時間を短くする
保険診療のむし歯治療を時間をかけて行うことには、このような患者さまへのメリットがあります。
むし歯の細菌を経過を見ながら除去していくことで、再発防止します。
また、一度にすべての歯を治療すると、かみ合わせのバランスが崩れる可能性が高いです。
歯を数㎜削るだけですが、それだけでも今までのかみ合わせとは全然違ってくるのです。
さらに、1回の治療時間が長いほど、お口をずっと開けていなくてはなりません。
このように、患者さまの負担を減らすためにも、1回の治療は15分から30分程度で、数回の治療に分けてむし歯治療を行うのです。
特に、むし歯が歯の根っこまで進行して、神経を取る治療「根管治療」をする場合は、慎重に治療を行います。
- 歯の根の構造が複雑
- 薬は少しずつ細菌に効く
- 根管を傷つけない事など生活に支障を出さないため
歯の根の内部(根管)は、目では判断することが不可能なほど細かく、複雑に入り組んでいます。
そんな中根管を傷つけずに、丁寧に細菌だけを除去していくには、長い時間が必要となるのです。
取り残しや根管を傷つけてしまうと再発リスクが上がるため、慎重に行います。
すべて取り除いたあと、薬を入れて除菌します。治療で使用する薬は、何度も入れ替えることで徐々に細菌に作用していきます。
一度で効き目があるような強い薬剤を使用すると、細菌だけでなく口内の組織にもダメージを与えてしまうため、数回に分けて行います。
おなぎ歯科医院は、なるべく抜かずにご自身の歯を残すためにに、丁寧に治療を行っています。
治療経過や治療の方法など詳しくご説明して進めておりますので、わからないことがありましたらお気軽にご質問ください。