コラムColumn
歯ぎしり・食いしばりによる悪影響と治療法
皆さんこんにちは。
おなぎ歯科医院です。
当院では、歯ぎしりや食いしばりを緩和するための治療を行っていますが、そもそもなぜ、歯ぎしりに治療が必要なのか、不思議に思われている方もいらっしゃることでしょう。
そこで今回は、歯ぎしりや食いしばりがもたらす悪影響について、わかりやすく解説します。
ヒトが歯でものを噛む力というのは、極めて強いです。
食事の際、男性では60kg、女性では40kg程度の力がかかっていると言われています。
ただ、食事中は上下の歯の間に食べ物が介在しており、歯や顎関節に直接大きな負担がかかることはありません。
一方、歯ぎしりというのは、上下の歯列間に食べ物が介在せず、直接、歯と歯が接触します。
その結果、歯の摩耗や破折を招くことがあるのです。
食事の際の噛む力は、歯根膜感覚などを頼りにして、厳密にコントロールされています。
軟らかいものであれば軽く噛み、硬くて噛み切りにくいものであれば、少し強めに噛みます。
そうすることで、歯や歯周組織にダメージを及ぼさないようにしているのです。
歯ぎしりや食いしばりでは、そうしたコントロールは期待できません。
強すぎる咬合圧は、歯だけではなく、顎の関節にまで過剰な負担をかけ、顎関節症を引き起こすこともあります。
上述したように、歯ぎしりや食いしばりといった口腔習癖には、デメリットしかありませんので、積極的な治療を受けることをおすすめします。
当院では、ナイトガードと呼ばれるマウスピースを用いて、歯ぎしりの症状の緩和を行っております。歯ぎしりにお困りの方は、お気軽にご相談ください。
このように、歯ぎしりは歯の摩耗や破折、顎関節症などを引き起こす厄介な習癖といえます。
本人では自覚しにくいものですが、その兆候が見られたり、周りの人からが指摘があったりした場合は、すぐに歯科を受診しましょう。
放置すると、お口の健康に大きな害をもたらします。